数と親しむ

 当アカデミーでは外部幼稚園の課外授業として年中児の100玉そろばんクラスを行っております。

 5月、100玉そろばんで5や10までの数をかぞえることからスタートしました。とっても小さくて細い指先はまだ発達の真っただ中。100玉そろばんの玉を操りながらカウントするのは大変な作業です。

 それでも5歳児たちは、カラフルなおはじきを色ごとに分けて数えて100玉そろばんに数を表したり比べたり、細かい作業のような数遊びが大好き。100玉そろばんで100までの数唱をした後は「できた!」という満面の笑みを浮かべ、今度は数字の表示を見ながら数えてみると、目をくりくりとさせ元気な声で数えます。

 小さな子どもたちは今、数の世界の入口に立ち、好奇心いっぱいの気持ちで数を体感しているのだと思います。

 50分の授業が終わって、教室のある3階から階段を下っていくときには、だれからともなく一歩一歩数をかぞえながら下りていく声があがるようになりました。100玉そろばんで数をかぞえることを覚えた子どもたちは、ごく自然に、身の回りにある「数」を見つけ出すでしょう。それをお母様、お父様と一緒に数えることこそが、数感を育てる基礎になるのです。