失敗は成功のもと

 当MIアカデミーでは外部幼稚園でも数のレッスンを行っています。子どもたちから時々飛びだす後ろ向きな言葉が気になります。
「できないからやりたくない」
「難しいのはいやだ」

 例えば、1から100までの数を体系的に学ぶためのナンバーパズルに初めて取り組んだ時、一人の園児から「難しいからきっとできない、やりたくないよ」という声が聞こえてきました。そんなふうに呟きながら、それでも手は動いているので、黙って見守っていました。途中で間違いに気づいてパズルをぐしゃぐしゃっと崩してしまう場面もあり、さてどうするのかなと思いましたが、しばらくすると気を取り直してまた挑戦しています。結局、完成間近になると、「難しいけど出来てきたよ」と嬉しそうな声に変わっていました。

 幼児期になると、失敗はいやだなと思う気持ちが芽生えてきます。でもその失敗を積み重ねていくからこそ、出来ることが楽しくなって成長していくのです。子どもの成長を見守る私たち大人も、子どもの失敗に対して寛容な気持ちで接していきたいものです。子どもたちには、たくさんの「分からない」「できない」を経験してほしい、そしてその中から「こうやったから出来た」という成功を1つずつ感じていってほしいと思います。